【健康保険】任意継続から国民健康保険への切替が、申し出により可能になりました!

リタイア後

会社を退職する時には、健康保険を任意継続するか国民健康保険へ切り替えるかを選択します。今までは任意継続を選択した場合、2年間、定められた事由以外では健康保険への切り替えができませんでしたが、健康保険法の一部改正により、申し出をすれば任意継続保険の資格を喪失し、国民健康保険への切り替えができるようになりました。ここでは国民健康保険へ切り替えるべきかどうかを検討した内容について記録します。

背景

先日、私の下に健康保険組合から任意継続被保険者の申し出による資格喪失についての案内文書が届きました。これによると令和4年(2022年)1月1日から、任意継続被保険者の申し出による資格喪失が可能となったとのこと。任意継続資格喪失申出書・保険料還付請求書も同封されていました。

健康保険の保険料が安くなるかも?

リタイアした人なら経験していると思いますが、退職時に健康保険を任意継続するか、国民健康保険へ切り替えるかを選択します。それぞれメリット・デメリットがありますが、その一つが保険料です。今までは任意継続した場合、その保険料は2年間固定となっていましたが、資格喪失の申し出をして国民健康保険に切り替えると、支払う保険料が安くなる可能性が出てきました。

どんな人が対象?

正確には計算をして確認する必要がありますが、以下の方は国民健康保険に切り替えた方が保険料が安くなる可能性があります。

<国民健康保険への切り替えにより保険料が安くなる可能性のある人>
・年の途中で退職した人
・再就職していない人

確認方法

保険料が安くなる可能性のある方は、任意継続の保険料と国民健康保険の保険料の比較をしてみましょう。

任意継続の保険料

任意継続の保険料は、退職時の資料や実際に支払った保険料の納付書、銀行の振込履歴などで確認しましょう。

リタイアを検討している方のために、全国健康保険協会(協会けんぽ)が公開している都道府県ごとの保険料額を載せているページへリンクを貼っておきます。参考にしてみてください。

国民健康保険の保険料

住んでいる市区町村によって保険料の計算方法は異なります。計算方法は、「国民健康保険 保険料 (お住まいの市区町村 )」のキーワードでGoogle検索すれば恐らく見つかると思いますが、見つからなかった場合は自治体へ問い合わせをしましょう。

計算例

ここでは東京都江戸川区の場合を例に計算をしてみたいと思います。(参照元はこちら。)

下図は令和3年度(令和3年4月から翌年3月まで)の保険料の計算方法になります。令和4年度の計算をする場合は1年ずらして読み替えてください。

図1.東京都江戸川区の令和3年度の国民健康保険料の計算方法

国民健康保険料は世帯で計算します。計算には、既に国民健康保険に加入している方の前年の所得金額が必要になるので確認しておきましょう。

令和2年中(前年)の所得金額の求め方

所得には給与による収入以外にも株の配当金や売却益も含まれます。どのようなものがあるかはこちら(江戸川区のサイト)をご覧ください。

私の事例だけですみませんが、給与所得、配当所得、株式等に係る譲渡所得(株の売却益)の求め方を以下に記します。

■給与所得
(源泉徴収票がある場合)
給与所得控除後の金額が給与所得になります。

(源泉徴収票がない場合)
給与・賞与明細を用意します。明細を見て令和2年(前年)の支給金(控除等が差し引かれる前のもの)の合計金額を計算します。合計金額からこちら(国税庁のサイト)を参照して給与所得控除額を計算します。給与・賞与の合計金額から給与所得控除額を引いたものが給与所得になります。ちなみに雇用保険や退職所得は対象外です。

■配当所得
証券会社から送付される配当金等の支払通知書を用意。配当金等金額(税金が引かれる前の金額)の合計が配当所得になります。

■株式等に係る譲渡所得(株の売却益)
株式売却後に証券会社から送付される書面(SBI証券なら譲渡益税徴収・還付のお知らせ)を確認。今回の取引後の当日損益額が譲渡所得になります。複数売却をしていれば合算します。

令和2年(前年)の所得金額 は、給与所得、配当所得、株式等に係る譲渡所得(株の売却益)の合計から基礎控除(43万円)を引いた金額になります。世帯に既に国民健康保険に加入している人がいる場合は、その分も計算します。

例として、下記の内容を前提に計算してみます。

<前提>
・自分(50歳)が国民健康保険に切り替える場合を考える。
  令和2年中の所得金額 = 前年(令和2年)の総所得金額(=給与所得+配当所得+譲渡所得)200万円 – 基礎控除43万円 = 157万円
・既に国民健康保険に加入している人が1人(40歳未満)。
 令和2年中の所得金額 = 前年(令和2年)の総所得金額50万円 – 基礎控除43万円 = 7万円

<計算結果>
①医療分 = (1) (1,570,000+70,000)×7.67÷100 + (2) 42,000×2 = 209,788
②支援分 = (3) (1,570,000+70,000)×2.43÷100 + (4) 13,500×2 = 66,852
③介護分 = (5) 1,570,000×2.43÷100 + (6) 17,400×1 = 55,551
年間保険料①+②+③ = 332,191

任意継続の保険料と比較してどうだったでしょうか?
国民健康保険の年間保険料の方が安ければ、その他のメリット・デメリットも含めて自分にとってどちらが好ましいかを判断しましょう。

注意点

・国民健康保険の納付義務者は世帯主。
・任意継続保険の資格喪失は、「任意継続被保険者の喪失を希望する申出書が、健保組合に受理された日の月の末日に喪失する」ことになる。
 →改正の適用が令和4年(2022年)1月1日なので、1月中に手続きを行った場合、1月は任意継続保険の保険料を、2月以降に国民健康保険の保険料を支払うことになります。
・原則として、資格喪失の申し出後に取り消しはできない。
・国民健康保険への切替は住んでいる市区町村の役場で行う。資格喪失の届け出をした後に健保組合から送付される喪失証明書が必要。

国民健康保険への切り替えを検討するタイミングは2回

任意継続の期間は2年なので、12月に当年の収入を基に国民健康保険への切り替えを検討すると良いと思います。今年に限って言えば、今月(1月)と今年の12月が検討の時期ですね。

12月の収入次第でどちらが安くなるかが変わる場合は、収入が確定してから計算したほうが無難だと思います。上述したように、資格喪失の申し出後に取り消しはできないので。

その他気になる点

私は任意継続の保険料を1年分前納しているのですが、還付があるのか気になって調べてみました。Google検索で調べてみると厚生労働省のサイトに健康保険法の改正に関するQ&Aを見つけましたのでリンクを貼っておきます。

任意継続の保険料を前納していても資格喪失の手続きは可能で、未経過期間の保険料は還付されるそうです。

私の場合

計算をしてみると、少しばかり国民健康保険の保険料が高くなる結果となりました。今月の切替は見送って、12月に再度検討したいと思います。

■2022年3月追記
確定申告のために所得を計算していた際、国民健康保険保険料の計算にミスがあることに気が付きました。本来、所得金額を用いるべきところを収入金額を用いていたというものです。再度計算しなおすと、任意継続の時よりも年間17万円ほど保険料が安くなることがわかりました。

2022年2月分までは任意継続の保険料を納付済みなので、3月に自治体で国民健康保険への切替を実施。計算結果が正しいかどうかは6月に請求書が来た際に確認したいと思います。

感想

給与所得だけなら計算は楽だったのですが、配当所得や譲渡所得の計算が必要だったのでかなり混乱しました・・・。(間違いがあったらごめんなさい!)

実際に計算をしようとして住んでいる自治体のサイトを読んでみるのですが、細かいところが書かれていなかったので、他の自治体のサイトを見たり、ネットの記事を見て確認をしています。会社員時代には必要としなかった知識なので、記事を見つけても理解するのに苦労しましたね・・・。

次の確定申告で今回の計算が正しかったのかどうかが確認できるのではないかと思っています。結果はまたその時に。

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